ショッピングモールでブース営業している「無料でタブレット差し上げますキャンペーン」は結局通信契約させられる

コラム

パソコンやスマートフォンなど専門的な機械だったものが一般に多く広まると、あまり詳しくない人にどうやって売りつけようか各企業は試行錯誤するものです。

そんな中、モバイルルーターを「今はこんな売り方してるのか」という出来事がありましたので、ここに残しておきます。

某ショッピングモールにて

私があるショッピングモールで買い物をしようと歩いていると

販売員
販売員

すいません、今お時間よろしいですか〜?

あ、いいですよ

私
販売員
販売員

いま、タブレットかスマートスピーカーを無料で配布しているんですよ、いかかですかー?

(そんなことがあっていいのか…?)
じゃあ、ひとつください。

私
販売員
販売員

それでは簡単なアンケートにご協力いただいてからになりますので、こちらへ〜

ゴリゴリに裏がありそうな展開ですが、私は話を聞くことにしました。

販売員
販売員

無料でタブレットを差し上げているキャンペーンでして、以前は転売等もありましたので、お客様には簡単なアンケートを受けていただいております〜

転売ですか!
世の中には悪い人もいるもんですねぇ〜

私
販売員
販売員

そうなんですよ〜
私たちは広告などは出していないので、その費用でタブレットを配布して口コミの効果を狙っているんですよ〜

へえ〜、そうなんですか

私
販売員
販売員

お客様は現在タブレットはお持ちですか?

持ってます、iPad Pro。

私
販売員
販売員

それはいつのタブレットですかー?

(こいつ、iPad Proを知らないのか…?)
発売は去年ですね。

私
販売員
販売員

そうですか〜
スマートスピーカーも選べるんですが、スマートスピーカーはご存知ですか?

持ってます。

私
販売員
販売員

OK,Googleとか聞いたことあると思うんですけど、あれがスマートスピーカーです〜

(こいつ、話を聞いていないのか…!?)

私
販売員
販売員

あと、実はもう一つお得なご提案がありまして〜

(きたぞ…!!!)

私
販売員
販売員

お客様、ポケットWi-Fiとかご存知ですか?
タブレットやスマートスピーカーを使うのには絶対に必要なんですけれども〜

(絶対じゃないだろ…!!)
ええ、まあ、知っています。

私
販売員
販売員

今回こちらもご紹介しているんですよ〜
是非使ってみませんか?

(これを売りたかったのか…!!)
これって月々いくらなんですか?

私
販売員
販売員

4000円少々(正確な金額は失念)ですね〜

へぇ〜そうなんですか(早くタブレットくれ)

私
販売員
販売員

こちら、業務用回線を使っておりますので、大規模災害が起きても通信速度が遅くならずに使えるんですよ〜

へえ〜そうなんですか(早くタブレットくれ)

私
販売員
販売員

ご興味ないですか?

ないですね(早くタブレットくれ)

私
販売員
販売員

そうですか!
それでは、お話聞いていただいてありがとうございました!
ティッシュお渡ししてますので、お持ちください〜

あ、どうも…
(タブレットは!?ねぇ、タブレットは!?)

私

まあ、そりゃあタダでもらえるわけないですよね。
むしろタダでもらえた方が気味が悪いです。

ちなみに、「差し上げます」となっていたタブレットとスマートスピーカーは国産の型落ち品でした。

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ターゲットは誰か

この類の売り方のターゲットは簡単ですね、お年寄りなどのコンピュータを理解できない層や、若い人でもコンピュータに興味がない層です。

Wi-Fiやタブレット、スマートスピーカーなど聞いたことあるけれど詳しくは知らない、という人々に「これは必ず必要なものですよ」と危機感を煽り、「これはどんな時でも速度制限がかかりません」と身近な困りごとの解決と万が一の安心を示す。

あんまりフェアな方法ではないですよね。

私みたいに少しでも詳しそうな人にはすぐに話を切り上げて次の人を探すのですから、最初からあまり詳しくない人に契約させる気満々です。

調べてみると出るわ出るわ

母体は格安SIM(MVNO)の会社

少し調べてみると、この会社はMVNO事業をしている会社らしく、私は聞いたことがなかったですが全国のショッピングセンターでローラー的に同じような営業をしているようです。

ネットの評判では「使えない」「遅い」など出てきますが、MVNOは速度と価格をトレードオフしていますので、そういう点はあまり期待しない方がいいです。
というかそういったこともわからない人に売りつけているというのがまたフェアじゃないんですが…

新規の通信会社としてはとりあえず契約者を増やすことに躍起になっているのでしょう。

ん?通信会社?

もしかして…

みなさんも何か気づきましたか?

「無料」と言っていたタブレットなどは結局通信料金と抱き合わせの割賦販売

どひゃー!

タダじゃないじゃーん!

結局端末料金割賦で払うんかーい!

はい、そういうことなんです。
世の中タダより高いものはないですね。

というかこれもフェアじゃない。
最初に「無料です」とか、「差し上げます」とか、「無料で配っているので転売されて困っている」まで言っていたんですよ?
ウソついちゃだめでしょう。

もちろん、途中解約したら解約料と残りの端末代金強制支払いのダブルパンチ。
そんなの詳しくない人に売りつけちゃダメでしょう。

後々、何も知らずに買って後から気づいた人たちに文句言われるリスクの方が怖そうですが、とりあえず契約数増やしておいて、気づかれずにそのまま行ったらラッキーって感じでしょうね。
契約書にサインもらって支払い開始したらそこで一丁上がりですからね。

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業界の過渡期にはいろんな売り方が生まれる

通信会社やモバイル端末はだいぶ成熟した業界かと思っていましたが、MVNOはまだまだ未成熟の業界で過渡期にあります。
MNOに比べて参入障壁が低く、雨後の筍のように通信会社が生まれるということは、淘汰される前の玉石混交状態ということです。

多くの消費者もまだまだあまり良くわかっていない状況ですので、そこを狙って商売ができる段階でもあるのです。

ですが、業界が成熟してようと、様々な売り方に多くの人が気づこうと、今日もどこかで布団を高額で売ったり買ったりしているのがこの社会でもあります。

私たちはリテラシー能力を高く持ってゆきましょう。

それでは。

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