【レビュー】デイトジャスト41(Ref.126334) 【見るたびに表情を変える甘美なドレスウォッチの最終形】

ロレックス

みなさん、時計愛でてますか。
私は愛でています。

紆余曲折の末手に入れたこのデイトジャストですが、詳細なレビューをまだしていなかったので今回ご紹介します。

プロフェッショナルモデル、いわゆるスポロレばかりに人気が傾いていますが、デイトジャストがいかに素晴らしいか、購入してから日々驚かせてくれます。
あなたの次の時計の選択肢に入れてくだされば、幸いです。

デイトジャスト、その真価に人はまだ気づいていない

さっそく開封画像

世の中に氾濫するロレックス情報はスポロレばかりです。
デイトジャストの情報が意外にも少なすぎるのです。

それはなぜか。

おそらく「いつもショーウインドーにある」故に、希少感の無さから「改めて語らなくてもいいだろう」といった先入観からデイトジャストを語る人が少ないように思います。
一見はただのオーソドックスな腕時計、だからでしょう。

しかし、思い通りのデイトジャストに出会えることこそ奇跡なのです。
文字盤・ベゼル・ブレスレット、この組み合わせが星の数ほどあることにより、私たちは数々の妥協と苦悩を重ね、出会えた時にはこの上ない喜びを感じるのです。

ロレックスの本流はデイトジャストであると忘れるべからず

デイトジャストはロレックスが行った3つの発明を象徴するモデルであるのはご承知の通りであります。

  • オイスターケース(高い気密性)
  • パーペチュアル機構(自動巻機構)
  • デイトジャスト機構(即時日付切替)

今では当たり前のこれら機能は全てロレックスの発明であり、デイトジャストの正式名称が「ロレックスオイスターパーペチュアルデイトジャスト」なのはその象徴です。

つまり、デイトジャストがただの普通の時計なのではなく、腕時計の普通の定義を生み出したのがこのデイトジャストなのです。

我々時計好きは見た目云々で良し悪しを決めるのでなく、そのモデルの歴史までも腕に載せていることに幸福を得るのです。
だからこそ所有欲が大いに満たされる、それがデイトジャストなのです。

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見れば見るほど普通ではないそのポテンシャル

デイトジャストⅡからデイトジャスト41へ

ケース幅41mmのデイトジャストは以前までは「デイトジャストⅡ」でありました。
大型化する腕時計市場へのテコ入れとして生まれたデイトジャストⅡですが、それをメジャーアップデートしたデイトジャスト41は、ただのデイトジャストを大きくした腕時計から脱皮しました。

よく語られがちなのは、インデックス幅の違いとムーブメントの違いです。

特に、文字盤の各時間を示すインデックスがスマートになったことで視認性が非常に高くなっています。
ずんぐりむっくりなインデックスは視認性だけでなく単純な見た目の良し悪しにも影響します。

ですが、私の語りたいデイトジャスト41の特筆すべき点はそこではありません。

フルーテッドベゼルの美しさ

ベゼルを囲むホワイトゴールドでできたギザギザのフルーテッドベゼル。
黎明期はこれはメンテナンス用に時計をねじ開けるためのものでしたが、現在では装飾要素でしかありません。

これがデイトジャスト41では特に美しいのです。

オーソドックスな大きさのデイトジャスト39に比べ、物理的な大きさが上回っているのでデイトジャスト41ではフルーテッドベゼルの面積が大きいのは当然の話です。
しかし大きさが同じ先代モデルのデイトジャスト2と比べて、フルーテッドベゼルの幅が広くなっているのは意外と知られていません。

これがデザイン性を大きく変えています。

ほんの少しだけのフルーテッドベゼルの幅の違いですが、美しさは格段の差です。
存在感は増していますし、光をより多く反射することで輝きも数段上がります。

そしてケースの大きさを変えずにベゼル幅を広くしているということはどういうことかお分かりでしょう。
そう、文字盤を少々小さくしているのです。

視認性に全く影響を与えずにベゼル幅を広く、文字盤を小さくすることでデザイン性にスマートさがプラスされています。
デイトジャスト39から見て、デイトジャストⅡは間延びした印象を受ける場面もありました。
しかしこの変更によってスマートさと煌びやかさでデイトジャスト39よりも優位に立つことに成功しているのです。

デイトジャスト41のフルーテッドベゼルは本当に美しいですので手に取られることをお勧めします。

ダークロジウム文字盤

デイトジャスト41にしかないもう一つの魅力といえば、ダークロジウムカラーの文字盤です。

黒でもない、シルバーでもない、ダークロジウム。

これがまた素晴らしい。

その時の環境や光によって文字盤の表情が変わるのです。
時に吸い込まれるように黒く時に雪面のように白く、時計に目を落とすたびに表情が変わる様はまるで命が宿っているかのようです。

周囲を包むフルーテッドベゼルと相まって甘美な表情を常に見せてくれる、それがこのモデルなのです。

なので私はこの時計の文字盤の色がダークロジウムという単色であると思いたくありません。
命の宿った常に私に表情を変えて語りかける、そんな文字盤だからです。

ジュビリーブレスの機能美・様式美

デイトジャストにおけるベルトの選択は2種類あります。

  • オイスターブレス
  • ジュビリーブレス

この2つからどちらを選ぶかはもう、私に迷いはありませんでした。
ジュビリーブレスを選んだ今の私に後悔は無く、喜びしかありません。

フルーテッドベゼルと共に物理的な輝きを与えてくれるのはもちろん非常に評価の高いポイントです。
しかしジュビリーブレスが素晴らしいのはその様式的な美しさではありません。

41mmの大ぶりな腕時計にも関わらず、5連のジュビリーブレスは腕を優しく包んでくれるのです。
その細かな意匠から来るしなやかさが、見た目や価格ではない機能性を与えています。

ギラギラとした装飾性も実際にはなく、そのつつましさも魅力です。

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総括

その美しさに日々見惚れるばかりのこの時計は、決して年齢が上の方だけが似合うものではなく、私のような若輩者も包み込む度量を持っています。

それでいて年齢を重ねるごとに引き立つ魅力もある、一生もののアイテムです。

実際に腕にはめると見た目よりも落ち着いている「普通」の時計ですが、その甘美な美しさはしっかりと存在しています。
だからこそ、どんな場でも合うオールマイティーな時計なのです。

一本は持っておきたい、そしてどんな時計を持っていても帰ってきてしまうモデルがこの時計です。

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