腕時計の日々のメンテナンス、結局はブラッシング(豚毛で)

メンテナンス

腕時計は実は身につける物で最も汚いと言われています。
アクセサリーだとか諸々を含めても、一番自分以外と触れる可能性があるのは腕時計ですからね。
その割に多くの人が汚れに無頓着です。

今回は、そんなメンテナンスの話を。

各社、公式にはなんて言ってる?

オメガ

ホームページにはさっぱりした文章で2行だけ言及するのみです。

オメガ・ウォッチ: オメガ・ウォッチのお手入れ方法 | OMEGA JP®
お客様のオメガウォッチを永くご愛用いただくための推奨事項をご確認ください。定期的に最適なお手入れを受ければ、オメガウォッチは正確性と美しい外観を保ったまま生涯にわたってご使用いただけます。

メタルブレスレットおよび防水性のケースは、石けん水をつけた歯ブラシでクリーニングし、柔らかな布で拭いてください。

オメガ・ウォッチのお手入れ方法

防水の時計だけは石鹸水で洗ってねということです。
しかもこの文章は「時計に石鹸水を」ではなく、「ブラシに石鹸水を」ということなので、「ジャブジャブ洗ったら責任取りません」という文章な訳です。

防水じゃない時計はどうすればいいんだ!
まぁ、昨今は全くの非防水モデルはほぼ無いですからいいんでしょう。

うーん、逃げ道満載。

ロレックス

メンテナンスの公式なアナウンスで特徴的だと言われるのがロレックスです。

https://www.rolex.com/ja/rolex-dealers/rolex-care-and-maintenance.html

時計の輝きを保つために、時折柔らかい布で拭いてください。また、ケースとメタルブレスレット(レザーストラップ除外)は石鹸水と柔らかいブラシで洗ってください。ロレックスにとって、水(海水も含む)は自然な要素です。

ロレックスのお手入れ

そうなんです。
革のベルトの時計以外は水でジャブジャブ洗って良いと書いてあるのです。
しかも石鹸水でも海水でもいいと書いてあるのです。
ダイバーズモデルだけじゃなくて、全てのモデルですよ?

これを公式で堂々と言うのってすごいことなんです。
今は免責免責で「あれはするなこれもするな」の時代に「水でも海水でも石鹸でもなんでも洗ってくれ!」っていうのは、ロレックスの製品に対する自信の表れです。

Apple Watch

さて、次は趣向を変えてApple Watchを見てみましょう。

Apple Watch のお手入れ方法 - Apple サポート (日本)
AppleWatchとバンドのお手入れ方法について説明します。

長文アンド長文、免責アンド免責。
こういうところで家電屋の片鱗が見えますね。

Apple Watch は清潔で乾燥した状態に保ってください。石鹸、洗剤、研磨剤、エアダスター、超音波洗浄、外部熱源は損傷の原因となるため、Apple Watch には使わないでください。 

Apple Watchのお手入れ方法

とあるように、基本的には「濡らすな、変なものは使うな」というスタンスのようです。
免責ですね。

Apple Watch の電源を切り、充電器から外します。

レザーバンドをお使いの場合は、Apple Watch から取り外します。

糸くずの出ない柔らかい布で Apple Watch の汚れを拭き取ります。必要に応じて、きれいな水で布を軽く湿らせてください。または、蛇口から弱めの水流でぬるま湯を出して、その下で Apple Watch を支え、10 〜 15 秒ほどすすぎます。石鹸や洗剤は使わないでください。

摩擦が起きにくく、糸くずの出ない布で Apple Watch を拭いて乾かします。背面のクリスタルの表面も拭いてください。

Apple Watchのお手入れ方法

水道水で洗う場合でも、10〜15秒と時間指定までされています。

すごいですね。
あんなにプールで使える!とかアピールしておいてですよ。

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結局どうすりゃいいんだ!

防水時計の場合は軽く水洗い

今まで見てきたように、防水の腕時計の場合は水洗いが基本のようですね。
ロレックスのように強気で「なんでもござれ」となっているメーカーはごくごく少数です。

ここで特に注意しなければいけないのは、流水洗いです。

世の中の時計の防水の指標には、〇〇m防水と〇〇気圧防水があります。
この場合、〇〇気圧防水の方が気を使うんですよね。

それはなぜか。

Seiko Watch Corporation
セイコーウオッチの公式WEBサイト。セイコーは常に時代の一歩先を行く腕時計をつくってきました。グランドセイコー、アストロン、ルキアなどをはじめ多様なラインアップをご用意しています。

上記より引用の画像がこれです。

ちょっと「水がかかる」程度の防水性能しか3気圧防水の腕時計は無い訳です。
つまり、本気の潜水をする〇〇m防水腕時計と生活防水程度の〇〇気圧防水腕時計はイコールの性能ではなく、防水性能について大分割り引いて考えなくてはいけないのです。

この表でもわかるように〇〇m防水腕時計は最低100m以上からなので、もともとプロユースの時計なんですけどね。

ということで、基本的に時計を洗うときは弱い流水、もしくは水につけて洗うのがいちばん安全だと言えますね。
でも実際のところは多くの人が石鹸や熱湯は使わないまでも、水でジャブジャブ洗っているのが現実でしょうね。

時計用汚れ落としスプレー

インターネットで時計のメンテナンスを調べると、よく出てくるのが汚れ落としスプレーです。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01N3AEFAY/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&psc=1&linkCode=ll1&tag=zeniushinai-22&linkId=aa269cbe5e48383a2498aba5a58c6bc7&language=ja_JP

このような商品。

これ、私も使ってみたことがあります。
スプレーすると尋常ではない黒い水が時計から滴ってきて汚れ落ちてる感がすごいです。
ですが防水の時計にしか使えないのが難点ですね。
あと、一回に結構使うのでコストパフォーマンス的にはまあまあです。

一応、時計に影響を与える成分は無いとはなっていますが「よくわからない成分の液体を時計に吹きかけるのは…」という性格の方はダメかも知れません。

私がオススメするのは豚毛のブラシ

さて、ここからです。

日常のメンテナンスで私がオススメなのは豚毛のブラシです。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01LVXNIQK/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&psc=1&linkCode=ll1&tag=zeniushinai-22&linkId=4c5ed6ff9b3d8e07c4e68649c7da6f42&language=ja_JP

これ、素晴らしいです。

いつもジャブジャブ洗うのは気が引けるかも知れませんが、気づいた時にブラシでサササっとすると思いのほかキレイになります。
これで結構目に付く汚れは取れるんですよ。

水洗いで本気洗いする時にもこのブラシでゴシゴシすると、効果倍増です。
よく「柔らかい歯ブラシで洗いましょう」という洗い方も目にしますが、歯ブラシよりもさらに豚毛のブラシは柔らかいので、大事な腕時計を傷つける可能性が減ります。

ホームセンターでは「豚毛ブラシ」と言ってもガチガチに毛が固いものもあるので、間違って固いものをを買わないようにしてくださいね。

私の持っているデイトジャストも豚毛のブラシでメンテナンスしています。
ベゼルがホワイトゴールドのフルーテッドベゼルなのですが、ステンレス部分もホワイトゴールド部分も豚毛ブラシでの擦り傷のようなものは今のところできていません。
いいですよ、これ。

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おわりに

初めにもありましたが、結構腕時計って汚いんですよね。

なんですが、こまめなメンテナンスで思いのほかきれいにできますし、なにより「私は今、腕時計を愛でている」という幸せな時間を過ごすことができるのでいいですよ。

あまり使っていない時計を引っ張り出す理由にもなりますし、魅力を再発見できますし。

みなさんも良い腕時計メンテナンスライフを。

それでは。

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